「杉本博司展-時間の終わり」へ

kasta2005-10-02

時間は無限だが、空間は無限でないはず。
けれど、映画のスクリーンに閉じ込めることで、印画紙にいったん定着することで、
時間は有限な、あるいはリアルなものになる。
水平線の一部のみを切り取ることで、数学的な無限を彫刻として切り取ることで、
空間は無限な、あるいはアンリアルなものになる。
けれど、艶かしく浮かび上がってくるのは、
写真には写りこまないシアターの観客のざわめきや、仏像や建築や蝋人形をつくった者たちの息づかいだ。