「雲のむこう、約束の場所」

kasta2005-05-31

新海誠のアニメーション「雲のむこう、約束の場所」には天を衝く極細の塔が登場する。
ある高さを越えて、かつ十分に軽量な塔は、
重力と遠心力が釣り合って自立するという旧ソ連の研究があった。
塔というのは、なんとなく北方のイメージがあるのだが、
宇宙エレベーターが建造されるとすれば、最も遠心力の強い赤道地帯になる。
糸のように細い塔は、力学的にもイメージのうえでも正反対の性格を合わせ持つ。
映画のなかの塔が出口でもあり、入口でもあるように。