火星のアダムとイヴ

kasta2004-02-09

遠い昔、最初の2機が送りこまれたとき、お互いの姿を認めることはできなかった。
「アダム= スピリット」は灼熱のオリンポス山のふもとを回り、極地の氷冠を乗り越えて、
1年後にようやく「イヴ= オポチュニティー」と出会うことができた。
火星の環境に合わせて行動パターンプログラムを自ら書き直す時間と、
それを検証するための長い試練の旅が必要だったのだ。
そののち遺伝プログラムに従って赤い砂から生み出された赤いロボットたちは、
大気を改造し植物を育て都市を建設し、変化した環境に適応できなくなると自ら動きを止めた。